農園だより

9月13日 快晴

9月13日。秋雨がすぎ、陽がもどる。一か月ぶりに畑に出むく。

午前中、保育園の畑で茄子の収穫。夏のトマトが終わり、背の高い緑がずいぶんと減っている。久々に見た畑は見はらしがよく、散髪後のように広くすっきりと見える。夏のような快晴で、東京は三十度を超えたという。

はさみを手に、茄子をひとつずつ収穫していく。人間とおなじで、ひとつひとつ顔がちがう。肌つやよく、健康でしっかりとした顔。のぼっとした面長で、地面すれすれまであごを伸ばしている顔。傷だらけでもぱんぱんに生命力をためこんでいる顔。ぷっくりとまんまるの顔は、ころころと手から逃げだしたりもする。ぜんぶの顔が、おいしくよろこんで食べてもらえればうれしい。すぐそばの保育園からは、音楽にあわせておどる子どもたちの元気な声が聞こえてくる。

収穫を終え、農園の作業場にもどる。作業台に収穫したばかりの茄子をならべる。山もりの茄子。台はあっという間にいっぱいで、すぐに袋づめの作業をはじめる。形のいいものも、あまりよくないものも、どれもおいしそう。焼いて生姜醤油で食べようか、揚げびたしにしようか、茄子たっぷりのカレーをつくろうか。茄子にふれていると、次から次へと献立が頭に浮かんでいく。

お昼になり、作業はいったん中断。お弁当をたべながら、金曜日のまかない食堂でつくったスープをいただく。トマト風味の冷製スープ。玉ねぎやグリーンピースなど、農園で採れた野菜がふんだんにはいっている。熱く汗だくの体にするするとしみこんでいく。

午後、茄子の袋づめが終わると、次はモロヘイヤとピーマンを手分けして袋につめていく。ピーマンは手ざわりだけでも肉厚さがよくわかる。茄子にふれると茄子を、ピーマンにふれるとピーマンを食べたい気持ちがふくらんで、頭がずいぶんと忙しい。

次は生落花生の選別。一粒一粒手にとって、中身がきちんと入っているかを確かめていく。山のように積まれた落花生を視界のはじっこで眺めながら、根気よく選別していく。ふたがかりでもずいぶんと時間がかかる。のんびりと話をしながら、淡々と作業をすすめていく。

落花生の選別が終わるとすでに夕方で、出荷の時間が近づいている。全員で手分けをしながら、宅配便の箱詰めをすすめる。この時間の作業場が、いちばんあわただしい。野菜の種類や量が間違えないように、しっかりと確認をしながら封をしていく。

宅配便の発送が終わり、カボチャをいくつか選別したところで、本日の作業は終了。最後に出荷できなかった野菜たちをいただく。袋いっぱいの茄子、ピーマン数個、間引き人参、生の唐辛子。明日のお昼は、間引き人参と茄子のパスタにしようと心に決め、家路につく。

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